自信を持ちたいけど持てない話

私は幼い頃、多動疑惑のある子どもだった。
詳しい話は割愛するが、とにかく目立ちたがり屋で、慌てん坊で、口から生まれたとされるほどのおしゃべり。
あの頃は人間ではなかったと今でも親に言われるほとである。
人間でなかったらなんなのだと思うが。

そんなやらかし体質の私だが、残念なことに記憶が残りやすいタイプである。
特に、やらかした記憶が残りやすいからタチが悪い。
未だに5歳くらいからのやらかしの記憶が残っている。
例えば小学校1年のとき、手話をつかう歌を手話もできないくせにできるといって見事撃沈したこと。
もう誰も他の人は覚えてないだろうというものまで覚えている。
そういう覚え体質なので、小学校に入ってから急速に人間になることができたのだが、悪いことに未だにそれが自分を苛むのだ。

自分の本心としては目立ちたい、リーダーになりたい、思うように動かしたいなどと、自分を表現して認められたいという承認欲求の塊なのだが、過去の記憶により失敗したら怖いという思いに縛られうまくできず失敗する。
とにかく周りから白い目で見られるのが嫌でたまらない。
自分が何か違う生き物だと思われたくない。
というわけだ。
そもそもできる人間になってしまいさえすればいいのだが、なかなか難しい。

そして自信を持てないのが最も悪影響を及ぼすのが就活である。
自分の素晴らしいところ、輝かしい歴史を履歴書に書いたり面接で述べたりするのが、ものすごい苦痛なのだ。
しかしながらやらねば社会的な死を迎えるだけであるので、今年こそは壁を打ち破りたいものである。