考察:「おそ松さん」から、同人に疲れる女たち

今の旬ジャンルってなに?って聞くと、多分多くの人がおそ松さんと答えるのではないだろうか。
ただ、そんな旬ジャンルを、ハマってない人間が見つめていると、昔にはあまりなかった発言が色々見られるので勝手に考察してみることにする。
結論などない、素人のものなので、もやっとすることうけあい。
あと腐女子的な観点(BL)にも触れまくるので、どうか腐った話題が苦手な人は見ないでほしい。

全ての言葉のあとに「…と思う」がつきます。
すべては勝手な考察だし、見たいとこだけ読んでね。

 

◆目次
1:「おそ松さん」で考える、オタクがハマる要素
2:上から3つの要素について-ブースト装置
3:4番目と5番目の要素について-免罪符的な
4:最後の要素-愛よ燃え上がれ
5:どうして疲れるの?

 

◆「おそ松さん」で考える、オタクがハマる要素

実は筆者は、オタクがハマりやすい要素の研究を過去にかじったことがある。
そんな人間からすると、おそ松さんは実に恐ろしいほどドツボをついているのだ。
以下、その要素を書き出す。

・メインキャラクターが複数人おり、活躍エピソードが個々にあること
・メインキャラクターにイメージカラーが設定されていること
(モチーフが設定されているとなおよい。所属するところがあるとなおよし)
・性格や行動の差別化が図られていること(性格かぶりが少ないこと)
・公式パロディがあること
・~だからなんでもあり、な存在があること
・キャラクターたちの間に壁があること、高ければ高いほどよい

 

◆上から3つの要素について-ブースト装置
上から3つの項目を見て、どこかでこの設定みたことが…とならないだろうか?
そう、実は戦隊モノのお約束なのである。
ウンタラ論とかの正しい名称が確かあったはずだが、忘れたのでそれは置いておくとして。
要はこの設定とは、誰でも舞台に入り込みやすくする、理解できやすくするためのブースト装置なのである。

例えば戦隊モノのブルーだ。
青の戦士に設定されているので、クール、冷静、頭がいい…など、そのキャラが実際どうであるかを知る前に推察する人が多いと思う。
大人の場合は、自分の中に持ち合わせている人物像データから合うものを選んで考えることでハマるきっかけを作るのだ。
そうして、個々のエピソードや実際の性格、行動と照らしあわせ、より考えを深めていくことでハマる。
まんまと我々はハメられているのである。クッソ!でも好き!
視聴者側ももちろんだが、制作側もこの要素にもとづいてキャラクターを作っていくのは楽なことだと思う。
今世の中にある作品にこれを欠いてるものの方が少ないと思われる。
うた●リとかとってもわかりやすい。

 

そもそも人は完成しているものにはあまりそそられない。

ミロのヴィーナスや、少年漫画の主人公が最初はよわかったり初期は敵わない相手がいるなんてのがいい例だ。

人は欠けているものを補完するのが大好きな生き物である。

楽しく補完できたらハマらないわけがないのだ。

 

◆4番目と5番目の要素について-免罪符的な
残りの2項目にも触れる。
まず公式パロディや、~だからなんでもありがあることだが、これは免罪符のような効果を発揮している。
「こんな妄想していいのかな…」
「公式の日常だけの供給が飽和したァ!非日常くれ!」
「単純にネタ切れした」
こんな悩めるオタクを救うのが、公式パロディである。
おそ松さんでいうと、女体化とか、殺人事件パロとか。
おそ松だからなんでもありとかだ。(これは他ジャンルでいう、BA●ARAならなんでもあり、超●元●ッカーだからなんでもありというやつ)
どこまでなら二次創作で表現できて、まわりにもうオリジナルでやれよと言われないのか?
という悩みを、ある程度ふっ飛ばしてくれる。
つまり創作範囲が広がるので、オタクたちが在ジャンルする期間・規模ともに伸びるのである。
人数がいるほどオタク市場も活気をみせ、作品作りや様々な作品の世界に没入する人が増える=ハマる人が増えるの図式が完成する。

 

◆最後の要素-愛よ燃え上がれ
壁というのはもちろん物理的なものではない。
BLにする際の性別の壁はもちろんのこと、おそ松さんたちは兄弟なのでなおのことさらにやばい壁を築いている。
これが高い、べらぼーに高いので、きっとこの壁を登り頂からの景色を見るために日夜研鑽している主に淑女の方々がいるはずだ。
なおこの壁、パロディ内でも発生するので(警部と犯人など)、先述のパロがあればあるほど広がるにさらに拍車をかけるのである。

まぁ最近こんな作品珍しくもなんともないんだけどね!!!!

 

◆5:どうして疲れるの?
さて、オタクがハマる究極の要素をしっかりお持ちのおそ松さん。
珍しくもなんともないのに、どうして疲れるのだろう…と考えた結果、この要素の比重の方が多くなってるからじゃないかなと筆者は思う。
通常、これらの要素は先述したとおり、作品をより理解するためのブースター装置である。
あればあるほど、なにもその作品やキャラクターのことを知らない状態から深めていく作業を補助する。
しかし近年の二次創作界隈を見ていると、ブースター装置から先に着想を得て、オタクたちの中で先にキャラクターが、作品が完成してしまっているように感じる。
要素がたくさんあることを、あまりしたくはないが悪く捉えると、キャラ把握が簡単になってしまい、「先に完成している」現象が増えてしまうのだ。
だから公式で自分が好きだとしている、見るより先に自分の中で完結してしまったCPやキャラ像が裏切られてしまい大変なことになってしまった…ということが増えているのでないだろうか。
念のためだが、自分の中で完結させるなといってるわけではない。
思ってたのと違うなんてよくある。これが前置き。

 

さて、そもそもなぜ見るより先に作品やキャラを完成させてしまうのだろうと考えたとき、人間の欲求にブチ当たる。

 

第一人者になりたい。
注目されたい。
評価されたい。
すごいということを知られたい。

 

誰もがもっている欲求だ。
オタク社会が活発になって、今では3世代オタクなどというすごい家系なども生まれている現代。
増えるオタク人口、発達するインターネットによりより広がるオタクの村社会(いわゆる身内とか仲良しさん)に、埋もれてしまう人が増えたように感じる。
うまさより発想がほめてもらえることも増え、より承認欲求をみんな満たれたくなった結果なのだろうと思う。
もちろん萌えが重症すぎて、作品まわりや妄想がとても激しくなっている人だっているので一概にすべてこうだとは言わないし言えない。供給があるだけマシといえばマシだし。

 

つまりなにが言いたいんだYO!というと、最近のオタク疲れの一因は、
一番になりたいオタク戦国時代に疲れているからではないだろうか。
みんな一番になりたくて、どれだけ特異ですばらしいものを作れるかで勝負している。
筆者としては気持ちはわかるが生き急ぐんでねぇ!!!といったところ。
近年マナー問題や同人疲れの話をよく聞くので、もしそういう人がいたら、一旦立ち止まったり、オフ引きこもりとかでいいとおもいます、はい。

一言でまとめると、ゆっくりしていってね!!!!!!!!!!!!!!!!
そんな話でした。

 

おかしいな~一応こんなかんじでちょびっと勉強してたはずなのに、さっぱりうまく語れないゾ!

まとまらず、終わる。